パソコン活用研究万葉の里(お笑い文学、万葉集)

芥川賞

今回(2004年春)の芥川賞の反響はすごかった。
@史上最年少の 
Aダブル受賞で
Bビジュアル的にもいけてる女の子
ということで、各方面が上へ下へのおおさわぎ。
派手に話題をまいていった。

バイクいじりしか頭にない友人Mが、「お前読んだの?今回の芥川賞の2人の作品。20と19だってな。
すごいなー。」とか言い出すのだから恐れ入る。この20年間本といえばバイクの雑誌しか読んだことのない
男がである。
「まさか、お前が読んだなんてことはないよな。」とまぜっかえすと
「ま、読んじゃないけどさー」との答え。
Mのねたは、「芥川賞受賞美少女2人の徹底解剖」とかいう、週刊誌の特集らしい。
受賞作を掲載した文芸春秋特別号は105万部(史上最高)も売れたらしいが、週刊誌のこの手の特集も
すごいらしい。Mのようなエロおやじが買って、空想たくましくしているのだろう。

それから数日後、おじさんの知り合いの中では、一番正統派の文学人(いくつか作品も書いて出版されている)
Yから電話。挨拶代わりに「読んでみた?」と聞くと、Yは「いやあ、エロおやじどもが、はえのようにたかっていて
恥ずかしくて買えない、頼む、買ってきて」と頼まれてしまった。
仕方なく、本屋で文芸春秋を買う羽目に。ほんと、ひときわ高くつまれたいまいした。特別号。

それからさらに数日。文学部の友人Oから電話。久しぶりの電話だ。Oは志は高いが、まだメジャーデビュー
したわけではない。
Oは「おお、元気」といいながら、昔のクラスメートの名前をあげてあいつはどうしてる?とかたわいない話
から切り出してきた。が、いいたいことはわかっている。
機先を制して「読んだのか?」と聞くと
「馬鹿いえ。俺は歴史のふるいにかけらて、残ったものしか読まない主義なんだ」
とかうそぶいた。
「期待してよんだけどさ、中身は俺たちの時代の言葉で言えば、アイデンティティの確立のためのもがきってことか」
とかまをかけると、隠しもせずすぐに話にのってきた。
「ああ、俺のレゾンデテールは?てことだな」
って、しっかり読んでいるじゃないか。
俺たちの時代と、存在の確認の方法が違いすぎて理解不能とか
俺たちの時代は、もっと積極的に俺はここにいると主張しながら時代とつながることを選んだのになとか
いや、存在を消してしまいたいということもあっただろ、年とりすぎて忘れたんだろとか、
勝手なことを言い合って電話は切れた。


おじさんの感想は、「原チャリでも芥川賞が取れるんか
おじさんは、芥川賞というと、シルビア(S13)とか、昔の軟派車と言われたプレリュードとかセリカとかが
受賞するもんだと思っていたのだが、この2作品は原チャリが取ったて感じ。
原チャリとはいっても作りはいい。若者受けするデザイン、気軽にのれる手軽な操作性。エンジンもよく
練られて悪くない。別によくできた原チャリが受賞して悪いことはないが、時代が原チャリの受賞を必要とした
とういう事。そういうこと。

今後のこのお二人の作品が楽しみです。
(なんちゃって、おじさんなんかはなんもカケネーけどね)

 


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