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学芸大付属高校受験秘話(傾向と対策)  

受験に傾向と対策は必要か、あるいは傾向と対策なんて邪道なものなのか、受験勉強って特殊な
勉強であとあと何の役にもたたないムダなものなのか、といったまじめ話は
おじさんの姉妹サイトの「本当の学力があれば傾向と対策は不要は都市伝説か」に譲ることに
して、学芸大学付属高校受験の傾向と対策という、ごくごく内輪な話題についてです。

また、おじさん自身の受験時代における傾向と対策の体験談(傾向と対策を怠ったばかりに●●した)
は、傾向と対策は必要かにちょっとまとめてみました。こちらは独断と偏見による主観的なものです。


これを書いているきっかけは・・・
とうのも、先日、当家の長男(執筆段階では付属中に在籍中)が因数分解の小テストで10問中
10問不正解の、つまり0点をとってきて、たまたまそのテストを発見してみつけてしまったのですが、
みたら瞬時にとけるような問題ばかりなのに、全滅状態。
因数分解というやつは、共通項を括りだすというコツをつかめば多少複雑でもなんなくできるのですが、
勉強してない生徒特有の現象として、この共通項を括りだすということができないのです。不勉強さを
はかるパラメータとして最適なんですが、見事不勉強度100%。

これは、傾向と対策をやらないとまずいなと思い、先日、SAPIX(サピックス)の学芸大付属高校の
内部進学説明会などもありましたので、しぶしぶそこにも顔を出し、少し傾向と対策らしきネタも仕入れ
ましたので、ちょつと備忘録的に書いてみようと思った次第です。
意外と、学芸大付属高校の内部進学についての情報は少なく、学校側からもちゃんとした情報が
開示されないので、誰かの役に立つかと思いつつ。
ただし、まだ当家の長男は学芸大付属高校への合格を果たしたわけではないので、まあ適当に。
合格したら、もうちょっとまじめなものを書いてみようと思います。(あしからず)


学芸大付属は、”付属”なので、小学校−>中学校−>高校までエスカレーターで上がれるような
イメージがありますが、(小学校−>中学はほぼ100%なのに対し)中学−>高校は1/3くらいに絞られます。
付属中から高校への内部進学は、外部受験(これは最難関です)に比べればはるかに楽ですが、
それでもここ2,3年は偏差値的には巣鴨、城北より難しくくらいで、これは結構厳しいです。
区立中だと、学年でトップ5くらいのレベルですから。
また、付属世田谷中で見ると、開成に5,6人、慶応女子に5,6人くらい毎年合格しており、付属中の
生徒のレベルはかなり高いのではという感じです。

付属中では、外部生(中学受験で入学した生徒)が一般には上位にきますが、小学校から上がって
きた内部生でも、SAPIX(サピックス)で常時100番以内にランクインする生徒が数名いてスーパー
内部生と呼ばれているようです。
というわけで、上位1/3に入るのはそこそこ難しいような感じです。

最近の高校受験の状況を見ると、男子は高校での募集が進学校でも結構ありますが、女子は
高校での募集が進学校ではほとんどなく(慶応女子 −>豊島岡くらいしかない)、内部進学しないと
いく学校がなくなってしまうので、女子にとっては内部進学は死活問題かもしれません。

ちょと話が、それますが、付属中は小学部からの進学者が仲良く固まっているので、中学受験で
入ってきた外部生が溶け込むのにちょっと苦労するようです。しかも、また高校受験をしないと
いけないので、私立の6年間一貫校とはだいぶ傾向が違います。しかし、自律心がいまいちで
6年間一貫教育で緊張感をなくしやすいタイプの子どもには、また受験があるのはかえっていいかも
しれません。

さて、学芸大付属高校への内部進学ですが、内申書の点と試験の2本立てになります。
SAPIXの話では、内申の点とSAPIXでのテストの偏差値は、だいたい相関関係があるが、結構
例外も多いようです。SAPIXでは偏差値50以下でも、内申はオール5(45)というケースもあるし、
SAPIXでは偏差値60を超えるのに、内申は30くらいというケースもあるようです。で、ここがポイント
ですが、内申が45(オール5)でも内部進学で落とされたケースもあり、内申30以下でも合格した
ケースがあるようです。どちらかというと内申の点より、SAPIXの偏差値のほうが合否の判定に直結
しているようです。
学芸の付属の場合、自主性とか授業中の積極性とか、レポートの独自性などが結構評価のウエート
が高いので、いわゆるテストの点と内申の点は直結していないようです。学校内の成績の上位者が
内部進学で落ちてしまうケースがあることが、ちょっと怖い点です。(だから塾に来いとは言ってません
でしたが)
逆にSAPIXに通っている生徒の注意点としては、SAPIXに通っているから自分は大丈夫と思って
慢心してしまう点との指摘がありました。SAPIX中学部は上から、Z, (Z2), Y, X, X1, N というクラス
分けになっています。開成に全入を狙うようなZではさすがに内部進学で落ちる生徒はいませんが、
Yあたりになると100%ではなく、Xでは内部進学合格率は50%くらいのようです。Xでも受かるが、現実
は厳しいと言わざるを得ないようです。

学芸大付属高校の試験は、ここ数年外部受験と内部進学者とまったく同じ試験を受けています。
問題自体は都立の試験よりは難易度が高いものの、難関私立に比べるとかなりやさしく、秀才君
集団の外部受験生にはかなりやさしい問題に見えるでしょう。

各科目別の傾向と対策の話もありましたので、それも掲載しておきましょう。

英語
英語は、リスニングと長文2題が中心で、+αで文法と英作文が少しというのが毎年の傾向です。
リスニング対策では、CDとかNHKの続基礎英語を聞いて、そのあと真似して自分で読むのが大事
と言っておりました。聞きぱなしは効果が薄く、直後に繰り返して読むことが能力をあげるそうです。
なるほど。
余談ですが、おじさんも中2の時に毎朝6時に起きて続基礎英語を聞きました。学校より少し進度
が早かったので、聞き流しでしたが結構英語力がつきました。(当家の長男は、テキストが開かれた
形跡がまったくありませんね。)

長文は、問題数が少ないので1問あたりの配点が大きくなります。文法を問うような単発の問題
はほとんどなく、文章の内容を問う問題が多いのが特徴です。全文を精読して理解しないといけない
問題が多く、細かい文法より、きちんと読み込める力をとわれているようです。
学芸は記述より、選択肢の問題が多いのが英語、国語共通の特徴ですが、明らかに間違っていて
一見して”消し”にできるものが少なく、精読しないと解けないものがほとんどです。
また、1題は理科系の長文が出ることが多く、理科が得意だと、内容を理解しやすいかもしれない、
とのことです。

文法問題と英作文もやさしいものなので、満点をとるくらいでないといけないようです。
英語の力をつけるという意味では、英作文がいいようです。

全般に問題はそんなに難しくないので、なんとなく出来た気になるようですが、満点とるくらいで
ないといけないとのことです。


数学
例年、問題はやさしいものが多いが2007年は特にやさしくなった。
大問1番は計算問題で、2番から5番は図形2題、関数1題、整数について1題がだいたいの
パターン。図形は平面図形は円と相似の問題が多く、いろいろ試行錯誤して回答にいたるための
ヒントをみつけるようなパターンが多い。もうひとつは立体。整数は長文の問題が多く、文章の意味を
正しく理解して、コツコツ解くような問題がでる。だいたい(1)−>(2)−>(3)と連鎖する問題
が多く、(1)をミスると(2)以降も×になるので、まず(1)は確実に解く必要がある。
超難問は少なく、簡単な問題は100%確実に正解することが大事。ケレスミスは致命傷。
最低でも80点は目指したい。

国語
記述式がほとんどなく、選択肢か本文からの抜書きが中心です。しかし、選択肢は良く練られており、
一見してハズレとわかるものは少なく、最後まで2つないし3つ候補が残ります。絞り込んで残った
候補から正解を見つけるのは結構難易度が高く、本文を詳細に精読しないと、なかなか決めかねる
ような練られた選択肢になっています。本文では”だいたい”というニュアンスなのに、選択肢では、
”必ず”となっているなど、ほぼ正解だが微妙なレベル、ニュアンス、強弱の違いで見分けるような
問題になっています。また、選択肢自体が数行にわたる長いものが多く、しっかりした読解力を要求
しているようです。
長文のうち、小説も1問出ますが、人物の心情の変化をしっかりおさえないと、正解できない問題が
多数でます。
例年、古文も1問出題されますが、古文の文法的知識を問う問題は少なく、現代文と同じく全文の
内容を把握できれば、回答できる問題ばかりです。中でも、傍線部の理由を問う問題が多く、文法
よりは、普通の読解力を問われています。

理科

問題数が多く、マークシート式が多いのが特徴。6割がたの問題は公立レベルでやさしい。ここは
100%正解したい。今の理科は教科書が薄く中身がないので、問題にバリエーションができないので、
同じ傾向の問題ばかりになる。。公立の問題をやっておけば、十分対策になる。
一部に文章題と計算させる問題が出るが、SAPIXではSSで練習させているので心配ない。
難しい問題の練習は塾でやるので、家庭ではやらなくていい。
対策としては
@全国入試問題集で、公立の問題をやる
Aわからないことは、その日のうちに解決しておく
B教科書からではバリエーションのある問題が作れないので、時事問題が良く出る。
  冥王星が惑星からはずされたなど

社会
問題量が多く、正誤問題が良く出る(特に、歴史・公民)
奇問も少し出るが、解けなくても差はつかないだろう。量は多いが他はやさしい問題なので、確実に
解けるようにしてしてほしい。
時事問題も良く出る。問題は夏までに作られるので、9月以降のニュースがでることはまずない。
2007年なら選挙の問題が出る可能性はある。


当家の長男の結果含めて、更にきわどいお話は・・学芸大学内部進学秘話2で。


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